2014-06-28

変われない!?

先日、十年ぶりくらいに映画館に行きました。
「シンプル・シモン」というアスペルガー症候群の青年を主人公にした作品を観るためです。
ロビーの映画紹介をみると、主要新聞、各種雑誌の紹介記事がずらっと並んでいるし、
1部屋100人くらいが上限のミニシアターなのですが、8割くらい席が埋まっているしで、
ちょっと意外な気持ちがしたのですが、映画をみて納得。

スウェーデン発の映画らしく、
全編を通じて気持ちの良い北欧カラー、
インテリアや雑貨がモダンで、壁紙や洋服のパターンなんかもとってもおしゃれ。
主人公がパニックになるとこもるドラム缶の宇宙船なんかも、昔懐かし駄菓子屋さんに並んでいたブリキのおもちゃを思わせるような形と色合い。
お話もテンポよく、とってもポップな仕上がりになっていました。

ちびちゃん達と日々接している立場とすれば、
チーズトーストは○でも□でも△でも☆でも、まぁいっか…と食べることができる方がいいなぁとか、
スケジュール管理ができて、遅刻なくお仕事にいけるのは素敵だけれども、
定刻といってもバスルームに入る前には、ノックができたらいいよねぇとか、
触られるのが嫌いでも、人とぶつかったときに反射的に叩いてしまうのではなく、おっと…と振り上げた手を止められる方がいいよねぇとか、
わかるわかる~!、あるある~!とちびちゃん達の顔をいろいろと思い浮かべながら大爆笑しつつも、あれやこれやと課題を考えたりもしていました。

そんな中で、とっても印象に残った台詞がありました。
主人公のシモン君が、自分のせいで家を出て行ってしまったお兄ちゃんの恋人に、
もう一度家に戻って欲しくて会いに行ったときのこと。
いろいろ説明を試みるのですが、お兄ちゃんの恋人はうんと言ってくれません。
ついに、あなたが変わってくれなきゃ三人で一緒に暮らすのはムリっ!!と言われてしまうのですが、シモン君は即答します。

「君は変われる。僕は変われない。」

う~ん、そう、そうだよねぇ…。
シモン君にとって、それは本当に、まぎれもない事実で、私も反論の余地はないのですけれども、
かといって、お兄ちゃんの恋人でなくても、事実だからといって、はいそうですねと納得できるかというのも違います。
この台詞、微妙なところを、うまくついたなぁと思いました。
シモン君からすると、私たち(あ、こうくくってしまうと、江口あたりが、おぎちゃんはあやしいからなぁ~と口をはさんできそうですが)は本当に、変幻自在の摩訶不思議の塊なんでしょうし、かといって、私たちも万事が全て、はいはいと何でも変更できるってわけではなく、大なり小なりの気持ちの折り合いをつけながら変更しているっているわけで、「できるでしょう!」と言われてしまうと、なんだかモヤモヤしてしまいます。
そしてこの「できるでしょう!?」って圧力は、普段何の気なしに、私達がシモン君達に与えているんだろうなぁということに気付かされてしまうのも、モヤモヤ度アップの原因だったりするんですよね。

でも、ちびちゃん達と日々過ごしていると、
障害特性は変わらないかもしれないけれども(また変えなくてはならないものでもありませんが)、
日々、身近な人と互いに気持ちよく過ごしていくために必要な言動を、身につけていくことはできると思うのです。
子どもさんの状態、実際の年齢、環境などによって変わってくるところではありますが、その互いに折り合えるラインを考えていくことが、私たちの仕事だろうと思います。

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